-2012 10/31-
「サボってる奴に碌な奴が居ないわね」
「そういう君もサボりでしょ?」
「仕事はしてるわよ、生徒会としての仕事を」
「"走る"ことは放棄してるでしょうに。まぁ僕もだけど」
「説得力、無いね」
「そう突っ込む君の言葉も説得力は著しく欠けているよ?」
「むなしいわね、この会話」
「でも、グラウンド、走らなくて済むよね。
本当にサボってたヒトを、捕まえたわけだし」
「捕まえる為に結構走ったけどね……」
「あと叫んだ。喉を潰す所だったわ」
「ははっ、でも楽しかったよね?」
「まぁね」
「――で? あいつはそろそろ完走している頃合?」
「じゃない? あの子は普通に走ってる筈だし」
「僕らの中で唯一、真面目に走った子だよね。俺後で感想を訊いておこうっと」
「RB団とやらを捕まえに行った奴は?」
「"自主的に走ってくる"って開始前から云ってたよ」
「へぇ、偉いなぁ。でも、走る気あるなら、普通に参加すればよかったのに」
「強制があるか否かでやる気も変わるんでしょ」